まち(街・町)づくり

[ 2008年8月11日(月) ]

行政はよく、「まちづくり」という表現を使う。新たにつくるという意味が込められているのだろうが、街づくりや町づくりとどこが違うのかと言われれば私はうまく説明できない。

私は近頃、環境だけが整っているのが町だとは思えないと感じている。つまり、所謂、インフラが整備されていても、人と人の絆がまるでない、たまたま同じ地域に住んでいるというだけではないのか。昨日もそうだったのだが、私は大型ショッピングセンターに出かけて行き、人々を観察することをしている。どうして、ここに来ているのか知りたいのだ。

先ず、昨日の場合は、夏休みということもあって家族連れが多い。つまり、家族は繋がっていると判断する。では、どうしてショッピングセンターに来るのかと考えてみると、①涼しい②大抵のものが売られている③ゲームができる④食事ができる⑤映画が見れる。つまり、SCに来れば色々な欲求が満たされることになるのだ。しかし、ここは町ではない。字の持つ意味からすると、街でもない。

SCも色々と努力はしている。オープンスペースにソファーを置いたり、街中を再現したつくりにしたり、銀行も同じフロアーで営業したり。つまり、街中を演出しているのです。ここに不足しているものは、普段の生活がないことです。あくまでも、仮想世界であるということです。SCでは、生活文化は生まれません。公園を自由に散歩することもできません。籠の中の鳥です。

人と交わることによって生活が行われるわけです。自分だけがいいということにならないのが、地域での生活です。地域の店が消えた次は、人が消えていっている。循環型社会であるということが言えるのではないか。人を集めるための核を見つけたところが成功しているのだろう。それは、教育であり、福祉であり、医療でもある。つまり、住みやすければ、人は自然と集まる。さて、それが問題だ。