消えていく酒屋

[ 2008年5月9日(金) ]

偶然に出会った酒屋の親父との会話。「〇〇さんが止めたちゃったね。それに、〇〇さんも店を閉めたね」と言うと、「続けて止めてじゃけえ、ワシらも寂しくなりますよ」と本当に寂しそうに言われた。

酒屋がドンドン閉店している。旧庄原市内だけでも相当な数の酒屋がお店を閉められている。酒の卸し屋の1軒は、合併して三次に移った。スーパーやコンビニでいくらでも売られているビールや焼酎。それも酒屋よりは安いときているから、買い物のついでに買うお客様が多いらしい。専売品と言われていたものが、自由に販売できる時代になったのだ。

『屋』がつく業種は、「辛抱人」が多いという話を聞いたことがある。風呂屋と酒屋がその典型だとも聞いた。その2つの屋がつく業界が本当に消えていきそうな御時世になった。風呂屋はここに来て、原油の高騰で価格転嫁もままならず、「いっそのこと、廃業」ということになりそうとか。

しかし、この2軒の廃業された酒屋は、ある程度計画的であったと思う。つまり、後継者を置いていなかったからだ。これは私の友人の酒屋の話で恐縮なのですが、私と同い年の彼は、止めるに止めれないという事情から決断しました。ディスカウンターに変身したのです。暇よりは忙しい方が良いと彼は考えたのですかね?私は正解だと思います。

今朝会って話しをした酒屋の親父も、実はディスカウンターに経営形態を変えた人でした。ここまで書きながら思いました。これまでと同じやりかたの酒屋は廃業する確立が高くなり、コンビニやディスカウンターに業態を変えた店は何とか生き残るということです。つまり、専門性が薄れたら商売として成り立たなくなるということでしょう。

政治屋は、辛抱人とは言わんでしょ!