炭焼き窯

[ 2007年10月22日(月) ]

ある事業で「炭焼き窯」を作ろうとしているのだが、炭焼きということ自体が理解できない行政マンさんに説明するのに四苦八苦した一日だった。それほど、炭焼きというのは、過去のことになっているということだ。

私も子供の頃のことで、詳しいことは憶えていないし、親父や爺さんが焼いていたのは確かに憶えてはいるが、窯をどうやって作ったかなど知る由もない。議論していると、知り合いが炭焼き窯を作ったことを思い出して急遽、比和に飛んで行きました。嬉しいことに丁度、炭焼きの準備の為に窯に火を入れているところでした。そして、几帳面な彼は、炭焼き窯の作り方を書いた古い書物を持っていたのです。

更に驚いたことは、比和町教育委員会が「炭の神秘ー炭の文化」という小冊子を1999年に出版されていたのです。炭の文化ですよ!!人類が炭とのかかわりを持ったのは、今からおよそ45万年前からだそうです。この時代の炭は燃え終わったオキだったそうですが、30万年ほど前の鹿ノ川洞窟から少量の木炭が発見されたのです。これが炭文化、燃料革命の第一歩ということです。

時代は流れ、炭は生活には無くてはならない必需品となっていくのですが、戦後の急激な燃料革命から、掘りコタツは電気コタツに変わり、七輪はガスコンロに変わり、ご飯を炊くのはクドから電気釜になっていきました。本当に急激というか、今にして思えば、文化を捨て去った蛮行と言えるのではないでしょうか。そして今、里山文化という言葉遊びを始めようとしています。

これはネットで見つけた「炭焼き窯」です。