芸備線問題

[ 2022年11月4日(金) ]

岡山市内に岡山県、広島県、新見市、庄原市とJR西日本の幹部の人たちが集まって芸備線の今後について協議されたそうですが、JRは、国に協議の場を設けて貰うようにお願いするという自治体からすると「根耳に水」の提案がなされたそうです。ここに来てJRが一気に押し相撲にでたという印象を受けます。

これまでの芸備線は、利用客が減れば減便、更にはワンマン運転、究極は無人駅化と全てJRに任せていたではありませんか?形だけの協議会を設置して、どうしたら利用が上向くだろうかと協議をしたという事実を積み上げていただけかも知れません。JRも、新幹線等の黒字を赤字ローカル線に仕送りして何とか凌いでいたのです。

国鉄時代の巨額の赤字を解消する手段としてJRを分割民営化した訳ですが、北海道や四国、貨物は、最初から黒字化は厳しいと言われていました。JRは合理化に次ぐ合理化で何とかやり繰りしてきていましたが、コロナで壊滅的打撃を受けたことで、大赤字決算により会社存続も危ぶまれる事態となり、ついに白旗を掲げたということでしょう。

そして、JRだけでなくバス会社やタクシー会社の経営も赤字幅が増大し、公共交通そのものをどうするのかという議論が活発化してきました。仮に国が赤字補填しても人が載らない公共交通の存続だけが優先されることが本当に正しいのか、過疎地域の今後の在り方も考えながら答えを導き出す必要があります。

庄原市では高等学校の存続問題とも絡め、公共交通の議論が今回の「市民と語る会」でもテーマとして挙がっている振興区が複数ありますが、市民の覚悟を聞かせていただきたいと思います。