お米屋さん

[ 2010年6月12日(土) ]

三次からお米屋のTさんがやって来ました。彼は高校の1年後輩なんですが、まあ、真面目な男です。親父の代からのお米屋さんみたいですが、段々とお客様が減っていっているようで、アドバイスを求められました。

彼は、本当に真面目な性格ですから、素性の分かっている米しか販売しません。まがい物を安く仕入れて高く売るなんて絶対にできない男なんですね。ドラッグストアやスーパーで特売されるお米は、規格外というお米が使われています。まあ、増量材として混ぜて売られるのです。お米で儲けようということではなく、お客様を集めるためにブランド米を安く販売するということです。

家計が大変な時ですから、安いお米にお客さんは殺到します。お米屋さんでお米を購入されるお客様は、高齢者が中心となります。買いに行けない、運べない、所謂、弱者ですね。そして、若い人たちの中には、お米を炊いて食べない人が増えてきています。街角で、いくらでもお寿司や惣菜を販売していますので、調理する必要がありませんから。我家でも忙しい時は、そうなっています。

お米に付加価値をつけるためにブランド米が誕生したのですが、お米の消費は下がりっぱなしです。一方、炊飯器の進歩によって、ブランド米以外でも美味しくお米が炊けるようになったのも事実です。これでは、お米屋さんは八方ふさがり状態ですから相談されたのですが、妙案はでませんでした。地産地消との掛け声はありますが、学校現場と家庭とは別物ではないでしょうか。

広島県はお米の輸入県です。島根県から相当量のお米が入ってきています。仁多米を求められれば、仁多米を販売しなければならないのです。何度書いても、答えはでないのが現状です。Tくん、今度は米の汁で語りましょう。