消えゆく農家

[ 2022年3月9日(水) ]

もう雪は降らないだろうと、スタッドレスタイヤを普通タイヤに交換しました。田舎に暮らすには結構なコストがかかります。スタッドレスタイヤもそうですが、車の複数台所有もあります。つまり、家族の人数分だけ車が必要となります。

公共交通が殆どない地域に暮らしていると、必需品の軽トラック1台、お父さんの車1台、お母さんの車1台の3台は必要となります。それぞれにスタッドレスタイヤが要りますので、かなりの出費です。県北部は寒いので暖房費がバカになりません。灯油、ガス、電気、どれもこれも価格上昇しているものばかりです。当然ながら、防寒着も必要ですね。

農業をしているとお米は当然あるとお思いでしょうが、我家の田圃には飼料用の稲を植えているので自家保有米はなくお米を買って食べています。昨年は飼料稲の作柄が良かったので反当4万円余りの収入となりました。一昨年は天候不順もあり儲けは殆どありませんでした。つまり、農作業で自分でするのは草刈だけで、稲作関連作業は全て営農集団にお願いしています。

しかし、過去のブログに何度も書いている様に、環境を維持管理するのは私たちです。減反した田圃が段々と荒れていっていますが自分で草刈ができない農家は人を雇って草刈をして貰っています。そうしないと周りに迷惑がかかるからです。牛を飼っていた時代の草刈の習慣が残っているとは思いませんが、私の周りの人たちは熱心に草刈をされます。

その伝統とも思える各種農作業の伝承が難しくなっていっています。厳密には農家でなくなった農家が殆どで、勤めることで収入を得て、帰宅後に草刈をするのが日課となっています。もう農家とは呼べない状態です。しかし、農家には戻れないと思います。