田舎での生活について

[ 2022年1月25日(火) ]

昨日の市民と語る会の続編と言えるかも知れませんが、田舎で暮らすには色々なハードルが立ちはだかっています。私は現在、水利組合の代表をしていますが、地球温暖化によるゲリラ豪雨の頻発で発生する土砂災害に悩まされています。

正に、「昔はこんなことはなかった」と言える災害が発生しています。水路が山の谷から流れ出た土砂によって埋まってしまいます。谷がえぐられ、流れでる土砂の量が毎年増えていっているのが原因です。どこに言えば解決するのでしょう。黙って農家は、鍬やスコップで土砂を掬いあげ水が通る様にします。そうしないと稲作に影響がでてきます。

田圃は自然のダムですと良く言われますが、維持管理する農家が存在することが条件です。そんな水路脇を鼻で掘り返すのがイノシシです。ここに来てもっと大変なことが田舎では起きています。高齢化により作業に出れる人がいなくなってきています。そして最悪は、高齢者が亡くなり空き家となることです。主のいない田圃は誰が維持管理するのか?

田舎で生まれ育った私たちは、どこかに不思議なDNAを持っているみたいです。「地域を守る」、「故郷を守る」という合言葉があるかどうかは分かりませんが、共同作業には余ほどのことがない限り全員参加が基本です。私たちの集落はまだまだ限界集落には程遠いと思いますが、農業インフラの維持管理のやり方を本気で考える時期に来ていることは間違いありません。

政府は各種補助金や交付金で支援していますと言いますが、最大の問題は米価にあります。どうして米価を上げないのか不思議です。