特産品開発

[ 2021年8月12日(木) ]

一口に「特産品」といっても色々なジャンルの色々な種類がある。コツコツと地域で続けてきた手作りの特産品から、工場誘致で一気に全国区になる特産品まである。誰も地域を盛り上げようとして特産品開発に力を入れるのだが、そんなに簡単なことで「特産品」はできはしない。

私の住む敷信地区では昔から「広島菜漬け」が結構有名である。昔ながらと書いたが、戦後、農協の倉庫で大根や菜っ葉の漬物をしていたが途中で途絶え、50年位前に合併農協で広島菜漬けを始めた様に思います。一時は広島の漬物業者「猫島」に荒漬けした広島菜を出荷していましたが、いつからか自前で製品化して販売するようになりました。

三次ピオーネの草創期、私は防除機械メーカーの社員としてピオーネ生産組合の人たちと苦楽を共にした経験をもっています。今でこそ、三次ピオーネは高級ブドウの代名詞となっていますが、入社間もない私が組合発足間もない三次ピオーネの担当となった時には栽培法も確立できておらず、試行錯誤の連続という時期でした。

当時は防霜目的で古タイヤを燃やしていましたので、自走式の防除機のタイヤにワイヤーが巻き付き走行不能になる事故が起きていました。動かないとタンク内の薬剤が無駄になりますし、ブドウに病気が発生すれば補償問題にもなりますので夜を徹して修理していました。今でも修理の合間に食べたピオーネの味が忘れられません。

「特産品」の難しさは、直ぐにライバルが出現することです。特に果物や野菜などは厳しいですし、その加工品の競争も熾烈です。ということで、絶えず磨き上げていないと蹴落とされ市場から追い出されるという世界です。これがブランドです。