空き家対策は手遅れかも?

[ 2020年12月18日(金) ]

市内各地を街宣車に乗って宣伝活動をしていますが、4年前と比べると空き家の数は相当に増えていると感じます。以前は不便な山の中に多かった空き家ですが、今では、「どこにでも」空き家は存在しています。

空き家といっても時々には誰かが帰ってきて家の周りの手入れをしている感じがするものがありましたが、廃墟という感じの空き家が確実に増えています。家の表側から見ればダミーの洗濯物が干してあったりしますが、大抵、使わなくなった農機具が放置されています。そして、雨漏りがあると家はもう家ではなくなっていきます。

まちなかにある空き家は、「何とかして」と役所に苦情が来ますから担当課も動きますが、山の中にある空き家は自然に朽ちるのを待っているといえます。中には他人の迷惑にはなっていないと言われる家主さんもあるでしょうが、本当にそうでしょうか。家の周りの水路が塞がって土台が腐って倒壊することだってあります。裏山の手入れができず崩落することだってあります。

まちの中で廃墟と化した空き家を行政代執行で解体することが近頃良くありますが、厄介なのは、相続放棄です。一等地に建っている空き家なら解体しても更地は高値で売れるでしょうが、そうでない場合は誰も所有権を主張しないものです。東京などの大都会が抱える大問題が実は空き家なんです。

街宣活動をしていると地域交通問題、医療問題、介護問題等、全ては後継者が地元に居ない超高齢化社会が私たちに突き付けている課題ばかりです。病院や介護施設に高齢者は入院や入所するので地域交通に乗る人は減る一方です。これが処方箋ですというものは存在しませんが、不思議なことが今日はありました。山の中に新築の一軒家がありました。

正に多様な価値観ではないでしょうか?しかしながら、行政への挑戦かも知れませんね。試される行政です。