スイスから来た刀匠見習い

[ 2020年2月18日(火) ]

昨夜は異業種交流G勉強会があり、西城の久保刀匠に弟子入りしているスイス人の方からお話を聞かせていただきました。日本語が非常に流暢で、その上、読み書きができるのですから、下手な日本人よりも日本人的でした。

14歳から鉄製の工業用機械を作る仕事について鉄について勉強していたそうです。そして程なく、日本刀に魅せられて独学で日本語を勉強し始め、書道や居合道も習い始めたそうです。彼には、刀匠になるという明確な目標が当時からあったのだそうです。自分でも言われていましたが、生活の全は刀匠になるためだけだと。

2年半前に京都の日本語学校に入学して日本語に磨きをかけたのだそうです。多くの外国人が「弟子にして下さい」と刀匠の門を叩くそうですが、ほぼ全員、日本語が話せない、読めない、書けないとうことで、国内で外国人で弟子入りしたのは彼が初めてだそうです。もう少しで久保刀匠に弟子入りして1年が経過しようとしていますが、最低、あと4年は修行だそうです。

彼の前職は、冷たい硬い鉄をハンマーで叩いて製品を作り出すことだったので、熱い鉄を叩くことは全く問題ないと言われていましたが、腕の太さは凄かったですね。日本に来て徒弟制度で頑張っている彼には悲壮感は全くありませんし、日本に骨を埋めるという覚悟ができているそうです。「日本刀は本当に素晴らしい」という彼の言葉には説得力がありました。