都会と田舎

[ 2010年1月29日(金) ]

昨日からの続きという感じで書かせていただきます。コメントをいただきましたが、答えは出なのか、出せないのか、難しい問題です。都会と田舎と対比して、都会はそんなに素敵な、暮らしやすいところなんでしょうか。人はどうして都会を目指すのでしょうか。

私は都会というところに大学生の時、4年間だけ暮らしたことがあります。就職に失敗して、縁あって田舎に帰って働き始めたのですが、東京に就職していたら、今も東京にいるだろうか。仮定の話だから、どうかは分からないが、やはり庄原に帰ってきたと思います。私の故郷というイメージは、良い事だらけなんですね。「おら、こんな村いやだ」と思ったことがないのです。

我家は、3世代が暮らす典型的な農家でした。牛も飼っていました。餌をやるのは子どもの仕事でした。鶏も飼っていました。風呂の水汲みや風呂を沸かすのは子どもの仕事。ご飯を炊くのもそうでした。不平はありません。たまに食べれる鯨肉は、うまかったな。それが、池田内閣の所得倍増計画あたりから変わってきたのです。お金が全てという風潮が生れてきました。

私の周りの70代の人たちの殆どは、一度は都会に出て暮らし、働いた経験の人たちです。農業で生活できなくなったので、仕方なく出て行ったのです。でも、彼らは子どもが小学校に上がる時期には田舎に帰ってきました。田舎にも公共事業でインフラ整備が始まった時期でもあります。つまり、勤め先ができてきたのです。今にして思えば、兼業農家の誕生時期ですね。

そして、減反政策が始まりました。この頃から狂ってしまったのです。均衡ある発展なんて大嘘をつき始めました。工業団地を造成して、企業誘致に乗り出します。日本全国、金太郎飴。希望のない話でごめんなさい。国の食料政策は、その国に決定権があるべきではないのか。やはり、政治がしっかりしないと国は滅びます。