一応、安心

[ 2009年12月16日(水) ]

昨日、午後6時半から、「庄原市の地域医療を考える会」主催による特別講演、「広島の小児医療の現状」と題して、広島大学病院小児科 小林正夫教授がお話し下さいました。そのお話しの中で、「来年の庄原日赤の小児科医2名は、大丈夫」との発言がありました。

先生のこの言葉を聞くことを期待して集まっていた多くの市民から、安堵の声が上がりました。たぶん大丈夫だろうという噂はありましたが、広島大学の小児科医を県内の病院に配置する責任者の発言ですから、これで一安心ではあります。しかし、5年間は大丈夫ですかと言われれば、「それは、現時点では分かりません」と言うほかありませんとも発言されています。

小児科医を取巻く医療環境は厳しいものがあることが、先生のお話で理解できました。広島県の人口10万人当りの小児科医の医師数は、全国で36番目という低さでありながら、妊産婦と周産期の胎児の死亡率は全国一低いのだそうです。それだけ、広島県の小児科医は激務に耐えながら専門小児医療も行っている現実があるのだそうです。そして、これからの問題として、女性医師の増加をあげておられました。

小児科医の激務の解消として取り組んで欲しいことは、働きやすい環境を作ることだそうです。つまり、医師に対して、親しみと敬意と感謝の気持ちを持って接してくださいと。会長の戸谷先生の冒頭の挨拶、「市民と行政とが医業者を育て、地域ぐるみで、みんなで健康で安心安全で住み続けられるまちをつくりましょう」にその願いが表れているように思います。