医療現場

[ 2009年11月2日(月) ]

今回の入院は色々な気づきを私にくれた。その中でも特に、指揮命令と言えばいいのだろうか、指示の伝達速度が非常に速いことに驚かされた。考えれば、当たり前のことのよううだが、医療現場であればこれが最も重要かもしれない。

入院前半でパソコンが主流ということを書いたと思うが、やはり人が中心だということがここにきて確認できた。パソコンにいくらデータを打ち込んでも、患者の気持ちは伝わらないが、口でいえば直ぐに伝わるのだ。痛いというのは、どう痛いのかは、表情から見てとれるし、会話で程度の確認もできる。パソコンにはできない技である。そして、どう対処すればいいのかという判断は医師が下す。躊躇している暇はない。

即断、即決が当たり前の医療現場。担当医の判断が最優先である。正に、命を預かっているのだから、医師の判断でテキパキと指示がでる。比較することに無理があるかもしれないが、行政職員ではこうはいかない。縦割り社会の典型であるから、先ずは、上司にお伺いを立てるところから始まる。命の問題もないのだから、チンタラ(慎重に)してもだれも文句も言わない。早くできたところで、誰も褒めてもくれない。

看護師も言われたことだけをしていたのではやっていけない。どうすればこの患者さんの痛みがとれるのかと真剣に問いかけてくる。医療現場は、答が必要なのです。定められた期間内に結果を出さなければならないのだ。私の入院スケジュールは、入院前に担当医師から説明を受けました。聞いてはいましたが、予定通りに、時間通りに物事が進みます。医療的に確立できたものは、一種、ベルトコンベアー方式にできるようです。

もう一度書くが、医療現場は、日日(にちにち)が新(さら)を実践しているところだと思います。「後で」が言えないところです。即断、即決、即実を毎日求められているのが、医療現場です。それは、現場のガバナンスが確立されているからできることでもあります。