葬儀

[ 2008年11月23日(日) ]

昨日、地域医療云々と書きましたが、地域が崩壊していっています。情けないブログはできるだけ書きたくないのですが、後継者が帰らない地区、帰れない地区の将来は真っ暗闇です。

今日は、88歳の一人暮らしの女性の葬儀でした。上水道も下水道も完備されているお家に自らの意思で子供のところに行かず、暮らしておられたのです。息子さんもつらかったことと想像します。一緒に暮らそうと言っても、断わっておられたのだろうと思います。子供さんたちが交代で見に来ておられました。本当によくされていました。

残念ながら、そのお家は空き家になると思います。世の中で限界集落と言われているロケーションに比べれば、はるかに市街地に近い地区ですが、空き家が本当に増えています。教育を施して会社に就職して、都市部に家を購入したら、田舎にはなかなか帰れません。家を守る、田地を守るということは、考えられないことになったのでしょうか。

田舎に暮らせない理由は何でしょうか。働くところがないからでしょうか?農林業が衰退したからでしょうか?田舎に暮らせなくした政府の政策があったからです。だれも今のような世界がやってくるとは想像していませんでしたが、浮かれ過ぎていたことは事実です。自分たちが食べる食料を海外に依存するということがどれほど怖いことかが分かっていなかったのでしょう。

身の丈を過ぎた生活をすれば破綻します。日本が自転車操業だということがやっと分かったのです。キャビアだ、トリュフだと世界中の珍味を集めてどうなるんですか。漬物に味噌汁にアツアツのご飯のどこが悪いのでしょう。亡くなったお母さんは、ひっそりと質素に生活されていたはずです。私の尊敬するあるお父さんがいつもこういいます。「心豊かに貧乏する」と。