― 庄原市政や日々の出来事に関する事を書いています
[ 2016年8月5日(金) ]
もう少し上野村のことを書かせていただきます。全国の限界集落と呼ばれる集落を抱えている自治体は、何とかして集落を残そうと知恵を絞っていますが、これという決め手はありません。そんな限界集落の中でもダントツの上野村の取組は、目から鱗です。
私の独りよがりな書き方は読者の皆さんが理解できない部分があるのも事実ですが、思いを箇条書き的に書いてみます。
集落を残すには、働く場がいる。同時に、働く人も必要。上野村では働く場を上野村内に作り出した。つまり、村にある資源を有効活用する方法に行きついたのである。それは、村の96%を占める森林資源であった。
次に働く人はどうか?働く場がないところに人は呼び込めない。豊かな自然が好きだと言っても霞を食べては生活できない。村が小さいだけに意思決定は早かった。山から未利用材を伐りだしてペレットを製造し、ペレットガス化熱電併給システムを導入した菌床シイタケの製造工場を建設したのである。工場での新規雇用は、約60名。
上野村のガス化発電は売電(FIT)目的ではなく、排熱を活用した菌床シイタケ工場の冷房にある。上野村の森林から25年から30年周期でチップの材が確保できる様に制度設計されている。この点も素晴らしい。そして、製造したシイタケが外貨を稼いでくることで、村内で経済の好循環が起きる。これこそが、安定した6次産業化のモデルです。
お気づきと思いますが、上野村全体での総合技で頑張っているのです。思いつきではない、ち密に計算されつくしたプランに沿って行動した結果が今の上野村です。しかし、ここ2.3年でできたものではありません。過去の失敗に学びながら、PDCAサイクルを絶えず回しながらの今があるのです。できない理由はだれでも考えますが、出来るは総合技です!
« 前の記事 | | | 次の記事 » |