何故、紙おしめなのか

[ 2013年10月12日(土) ]

鳥取県伯耆町の取り組みが脚光を浴びている理由は、ゴミ減量化の対極に位置する紙おしめを成敗する努力をしているからです。伯耆町では、住民に水切りバケツを無料配布したり、自治会に生ごみ処理機を無料で貸出したりと、町内でのごみ処理完結が目標だそうです。

町民負担が少なくなることを最優先に考えるのが行政ですから、住民の支持も得られます。担当課の人は、町長の提案ではあるが、「紙おしめペレット化事業」に対しては不安一杯だったそうです。税金を投入しての事業ですから、失敗は許されないからです。愛知県長久手から来られていた職員さんも、市長から「ごみの減量化」というミッションを貰っているが必死ですと言っていました。

安芸高田から来られていた職員さんも、ごみ問題の大部分は、紙おしめと生ごみだとおっしゃっていました。その解決策の1つの事例が伯耆町にある訳ですから、全国から視察が来ている訳です。伯耆町方式と言っても良いかも知れませんが、乾燥プラントに紙おしめを入れるだけで、おしめが3分の1に減量化でき、更に燃えるペレットに生まれ変わることです。

ペレット化しなくても、焼却場の補助燃料として使うこともできます。伯耆町の24年度実績で、重油13,600ℓの削減効果があったそうです。実は伯耆町では紙おむつペレット用のボイラーが中々見つからず、24年は焼却場の補助燃料として減量化した紙おしめを使ったそうです。まだまだ、収集のルールなど、詰めなければならない課題もあるみたいですが、ここ1,2年で解決できると思います。

これから益々、自治体間の格差が出てくると思いますが、住みやすい町に人は集まります。掛け声だけでは駄目です。