美味しいものは小人数

[ 2013年8月29日(木) ]

「美味しいものは小人数」という言葉をご存じですか。つまり、儲け話(おいしい)は人に言うなということでもあります。今回の研修で聞いた高野誠鮮さんのお話からすると、美味しいものは大人数だと感じました。彼は一種、真逆の発想です。

誰にも知られて困ることは言わないことです。失敗するかも分からないことならしないことです。結果の出ない会議ならしないことです。彼は稟議書をあげないことにしたのだそうです。これまで何十年と間違った判断をしてきた人たちにもう一回判断してもらうことを止めて、やり終えてから事後報告型という後出しじゃんけん法をとらせてもらったそうです。

ですから、企画書もなしだそうです。彼の略歴を聞けば、「何であなたが田舎まちの職員なの」って思ってしまいます。略歴は皆さんネットで調べてください。彼も「できないをできる」にする人だといえます。所謂、農家民泊を考えた時のことは笑えましたね。夏休みと冬休みに大学生の受け入れをやった時のことです。民泊の許認可1つもとっていなかったのです。

県の薬事衛生課から、旅館業法と食品衛生法に違反しているので泊めることを止めてくださいと何度も呼び出しがあったそうですが、1度も応じなかった。理由は、自分たちがやっているのは烏帽子親農家制度ですから平安室町時代から伝わる日本の古来の伝統文化であると。そして、読売新聞と朝日新聞の記者に、伝統文化に法律を適用しようとする公務員がいるからと取材に行かせたのです。

そしてついに、平成17年5月23日に、「羽咋市のやっておられることは旅館業法には適用しません」というお墨付きを貰われました。書けばきりがありませんので、本も書かれていますから、買ってお読みください。