― 庄原市政や日々の出来事に関する事を書いています
[ 2011年6月13日(月) ]
知的障害者の支援をするようになって23年目となる。最初は、本当にお手伝いだったのだが、今では障害者の置かれている立場が弱いことに憤りを感じる自分になっている。特にもの言わぬ(言えぬ)知的障害者は蚊帳の外状態である。
ある事情から、一人の知的障害者と係っている。コミュニュケーションが取れないので、トラブル続きで引きこもりになっていたのだ。彼の部屋の壁に、「林高正 先輩」と紙が貼ってあるので、「林さん、行って見て下さい」という電話がありました。電話の主は私の知り合いの人で、その人も善意の人だったのです。
現行の制度では救えない障害者だということが分かったのですが、「それはおかしい」と各方面に働きかけてきました。詳しい事情はプライバシー問題ですから書けませんが、どこに行って相談しても、「こんなことは聞いたことがない。難しいですね」で止まってしまうのです。「だったら、誰が救いだすのですか」と言っても、答えはありません。
私は彼とは10数年来の付き合いなんですが、私が自分の看方であるという認識を彼は持っているようです。実は知的障害者は大概がそうなんですが、複合的障害を抱えています。更には、内臓疾患も加わる人が多く、複雑化しています。今回のケースは、最高に複雑化した事例であるといえます。
理解できないかも知れませんが、彼は読み書きが十分にできるのです。皆さん、自動車の運転免許を持っている知的障害者だっています。勿論、運転できます。知的障害に関する法律の未整備には驚くばかりです。しかし、彼と私は対等な関係ですから、まともに渡り合っています。
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