集落維持の困難さ

[ 2011年5月1日(日) ]

今日は地元にある「番目池水利組合」の溝掃除の日でした。受益戸数14戸ほどの小さな水利組合ですが、年に数回の共同作業を営々と続けてきています。この作業なくして、水利組合は成立しないのです。

今年の4月から水利組合の役員になったのですが、今から12年前の役員の時、溝掃除に出れない人は、5000円支払うことを申し合わせました。年1回の溜池の土手の草刈と、溜池に水を入れる受け溝の掃除も不参加であれば、支払うこととしました。これは、罰金とは違います。集落を維持する作業にはできるだけ参加して欲しくて決めた金額です。

親父が年を取って、息子を広島から呼び戻して作業に参加させるケースもでてきました。隣町に住む息子が出てくる家もあります。1時間ちょっとの溝掘りに出れない場合、5000円はいかがなものかという議論は導入時点で相当にありましたが、今では、水利組合の通帳には相当なお金が貯まっています。

今日も少し高いのではという意見がでましたが、導入の経緯を説明して継続することとしました。これは将来への蓄えでもあるわけです。水路の維持管理は水利組合が担うこととなっているからです。今日のもう一つの議題は、非農家の水路利用に対する扱いについてでしたが、秋口に、全戸で排水路の掃除をすることを決めて分かれました。

集落の維持はお金だけで出来るものではありません。私たちは自然のダムの維持管理を農業を通して行なっています。今は、山中間地域直接支払い制度で一定の補助金を頂いていますが、国民は広く環境に対する税を負担すべきだと考えます。原発事故を教訓として、環境税を積んで基金を創設することも考えるべきでしょう。