勉強会でした

[ 2023年2月20日(月) ]

今日は森林境界明確化の勉強会を有志議員14名で実施しました。殆どの議員さんは初めて聞くことばかりで、チンプンカンプンだったかも知れませんが、森林境界明確化を行わなければ、誰の山か分からず、山から木が出てこないことは理解できたと思います。

私が山の勉強を始めたのは、「山は儲からない」と言われていることに違和感を覚えたことがその理由です。私の親父は木挽きからスタートして山師をしていた時期もあり、山は儲かるものという認識を持っています。最終的には大借金だけが残ったのですが、それは若気の至りで、入る以上に使った結果です。そのことは良く親父が言っていました。

戦後の植林政策で全国各地に杉や檜が植えられました。そして、木が成長するまでは外国から材を輸入することとしたのです。輸入自由化第一号が木材の輸入だったのですが、安い外材に押されて山の手入れも段々としなくなり、所有者の代替わり等で、誰の山なのか分からないということが起きてきたのです。

そして、国産材が高く売れた時代もあったので、山の木を伐らずに持っていようと考える山主も多くいました。国の林業政策は、言葉は悪いですが、補助金漬けで、大規模な林業家や森林組合だけが残ったのです。小規模な林家は山の手入れも全くしなくなり、不在地主も増えていきました。その結果、誰の山が分からないとなってきました。

一気に不在地主対策をすべきとなったのは、2011年の東日本大震災です。高台移転をする必要が出てきたのですが、誰の山が分からず政府は往生しました。復興住宅も整備できません。で、遅れに遅れた2018年6月に成立した「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」により、10年を上限として所有者不明土地に使用権を設定できる制度が創設されたのです。そして、いよいよ本気で、2020年3月に「土地基本法」の改正が行われました。

どうして政府が急いで森林境界明確化や地籍調査等を進め始めたかですが、それは、日本各地で頻発する自然災害にあります。森林に関しては、カーボンニュートラルも絡んできていますので、国としての方向性を示す必要もでてきています。ということで、今日の勉強会は生煮えの議論ばかりでしたが、続けていくべきと考えます。