メルケルさん退任

[ 2021年12月5日(日) ]

ドイツの首相であったメルケル氏が来週退任されます。直接会ったことは有りませんが、世界をリードし続けた政治家の一人であることは間違いありませんし、私の政治姿勢にも少なからず影響を与えた人です。

在任16年という日本では考えられない期間、政治の表舞台で活躍されたことには敬意を表すると同時に、今後の世界政治の舵取り役がいなくなるではと憂慮しています。ロシアのプーチン氏やアメリカのトランプ氏に対しても臆することなく苦言を呈する姿に、あの力強さはどこから来るのかと感嘆したものです。

私は環境問題の勉強でドイツに何度か行っていますが、今回の次期連立政権誕生までのドタバタの通り、ドイツ国内の多様な意見を纏めることの困難さは想像以上であったろうと感じています。ですから、メルケル氏の卓越した交渉術は国内で鍛えられ、タフネゴシエーターとなっていったものと想像します。

第二次世界大戦の戦争責任として、ドイツは外国の移民を積極的に受け入れてきました。そして東西ドイツの統一という歴史的大偉業を成し遂げたのです。言葉は適切でないかも知れませんが、ドイツ国民の寛容さ、私からすると犠牲的精神が今のドイツ国民には備わっているのではないでしょうか。そういったことを確立させたのがメルケル氏であると確信します。

ドイツ国民がブレなかったら大丈夫です。日本国民はその時々でブレまくりますけどね。
ご苦労様でした、メルケルさん!