松下幸之助【一日一語】

[ 2007年9月14日(金) ]

私の会社では毎朝、松下幸之助さんの【一日一語】を輪読して各自がコメントを述べるということをしています。9月14日は、【いつくしむ】というテーマでした。以下にその文章を転載させてもらいます。(これって、著作権法に触れるのでしょうか?でも書きます)

 昔、人徳天皇は、国中に炊事のけむりの乏しいのを見て人民の困窮を知り、3年間課役を中止し、3年後国中にけむりが満ちはじめて、「民富めり」と再び租税を課された。その間は皇居も荒れ、雨がもるほどであっても修理されなかったという。これは伝説かもしれないが、しかし大事なことは、そのような人民をいつくしう仁慈の心を持つことが、昔からの指導者のあるべき姿とされてきたことである。そこに日本の一つのよき伝統があり、そういうところから封建時代でさえ数々の名君が生まれたのであろう。そのことが栄えるもとだったのである。民主主義の今日でも、指導者はまず人々の幸せを願う仁慈の心を持たねばならないと思う。

(PHP総合研究所編 松下幸之助「一日一語」仕事の知恵・人生の知恵より)