バッファゾーンの整備

[ 2019年12月27日(金) ]

今年は、有害鳥獣対策として地域でバッファゾーンを整備しました。電気牧柵を張り巡らして対応していたのですが、山際は電気牧柵では対応が難しくメインテナンスも大変ということで協議した結果、山に帯状の緩衝帯を設けることにしました。

最初は田圃の周りだけを電柵で囲っていたのですが、集落全体を囲まないと効果が低いということで、非農家の方にも出ていただいて集落を囲いました。しかし、生活道や水路、畑などがあり全てということにはなりません。だったら、イノシシやシカなどの住処をなくそうということで、30m程度のバッファゾーンで有効と言われていますが、かなり広い面積を伐採しました。

地権者の方々も、「イノシシを何とかしてくれ」ということでしたので、ほぼ予定通りにバッファゾーンが整備できました。そして、木を伐りだすためにつけた作業道に電柵を設置したら見事にイノシシが出なくなりました。そうすると、向かいの山からイノシシやシカが出始めましたので、来年は向かいの山の木を伐ることになり現在、地権者に相談しているところです。

結局、有害鳥獣が頻繁に出没しだしたのは、生活様式が変わり、山の手入れを全くしなくなったことも大きな要因です。私が子供のころは山に家族と入って燃料となる木の枝を集めたり、木を伐って薪を作っていましたし、牛を飼っていたので山草も競って刈っていましたので、山は本当にきれいでした。

課題は、伐採後の山をどうするかということです。現在、構想的にはほぼ固まってきているのですが、「うるし」の木を植えようかと考えています。私一人で行うのではなく、地域全体で協議して納得が得られればGOです。イノシシは「うるし」と相性が悪いみたいなのと、国内産の漆が殆どないので、将来的には漆生産で収益をと考えています。