景気の行方

[ 2008年6月28日(土) ]

私も小さな会社を経営していますので、景気動向には注意しています。しかし、私が注意したところで景気に変化が出るわけでもないのですが、この異常な原油高や穀物高にはいささかげんなりしています。

連日新聞報道等で、「値上げ」という活字が躍っています。本当に原材料等が値上がりして経営的にどうしようもないということでの値上げならばと考えますが、経営努力も何もしないでの値上げであれば認められません。トヨタの改善という言葉が有名ですが、改善はエンドレスと言ってもいいでしょう。

どうしてトヨタを出したかですが、大手は生き残ることが出来ると思います。しかし、中小零細は改善する余地は沢山あるのですが、改善の前に「その日暮らし」を改善しなければなりません。つまり、切りつめるものは、自分たちの給料しかないということです。これがデフレにふれた日本経済の現実です。じゃあ、解決策は?

矛盾したことを書くようですが、値上げすることです。適正な生活ができるように零細企業も値上げすることです。今日の新聞にマツダの下請けに対する値引きに関する報道がありましたが、これは氷山の一角でしかありません。どこの大手の下請けも同じ状況だと思います。値上げが出来ないように仕組まれているのです。このままでは、自殺者がドンドン増えるのではないでしょうか。

対処療法で、抑えることばかりでは駄目だと私は思います。あんこのないアンパンは作れないのと一緒です。最低賃金を5年間で上げますなんて悠長なことでは駄目です。国内需要が喚起できないからデフレにふれっぱなしなんですから。このピンチをチャンスと捉え、思い切って政策的にインフレに持って行くべきではないでしょうか。このままでは、絶対に中国経済は失速してきます。

アメリカのサブプライムローン問題などは、全く誤った経済政策だったのです。実態のない経済、張子の虎だったのです。日本がアメリカの轍を踏まないためにも、低所得者層に手厚い政策を打つべきです。レシートを持参すると消費税のキャッシュバックというのは実効性があるのではないでしょうか。