問題は技術者

[ 2015年8月30日(日) ]

唐突だが、原子力の研究をする学者は確実に減ってきているそうだ。それは、戦前から戦後にかけて原子力の研究は、政府主導で行われてきましたが、核軍縮が進むと仕事場も減少していき、魅力ある研究ではなくなったのでしょう。

この前、川内原発が再稼働しましたが、配管からの水漏れがあったと報道されていました。私が以前、資料室に載せたある原発の施工技術者のリポートにもありましたが、配管関係の技術者が育っていないというか、プロの技術者はいないと。被爆の危険性から、防護服を着て、線量ブザーをぶら下げ、作業しづらい状態での作業ですからね。

自国での製品製造には安い電気が必要だという産業界の要請もあっての原発再稼働ですが、もう少し時間をかけての議論が必要だと私は思います。政府のエネルギー政策が曖昧なままで進められているのではないでしょうか。取り敢えず、電気が必要なんだと。原子力の再稼働を急ぐ本当の理由は何でしょう。

ここにきて、安倍政権は四面楚歌状態になってきたいます。世界同時株安によるアベノミクスの失速による地方の疲弊の顕在化。安保法案への異常なこだわりとTPPの失敗。社保庁の年金番号流出とマイナンバー制度の周知不足による不安の増幅など、列挙すればきりがありません。無理に無理を重ねても良い結果は生まれません。