春ですね

[ 2011年2月26日(土) ]

寒い寒いと言っていたのですが、今日の屋外はポカポカ陽気になりました。室内に居る方がかえって寒いくらいです。これから外の農作業が始まります。明日は溜池に続いている水路の溝掃除です。

誰かが言いました。「TPP問題云々というけれど、日本の百姓は対応する」と。昔から「生かさず殺さず」が百姓に与えられた枕詞です。明日の溝掃除にしても、昔から続けている基本的作業です。ですから、誰も文句は言いませんし、しなければならない作業だと自覚しています。ここに日本農業の原点があるように私は思います。

所得保障があれば嬉しいけど、無くても農業を続けるのが私たちです。問題は、後継者だと思います。農家でありながら、農業をしたことのない世代が育っています。草刈も田植えも稲刈りもしたことのない世代です。これから10年後ではなく、5年後くらいに今の現役農家がリタイヤーするでしょう。

今もテレビで農業問題をやっていましたが、日本の農業は昭和47年から始まった減反政策の失敗を今も引きずっていると私は考えています。国の農業政策が間違っていたのです。食料でも何でも要る物は買ってくれば良いと教育したのです。消費は美徳だと宣伝したのです。そして、飽食の時代を謳歌したのです。

田舎に暮らすことがかなわない時代がきています。農業どころではなく、生活そのものが成立しない時代がきています。田舎を守ることは農業を守ることだと誰かが言っていました。本当にそうなのでしょうか?「生かさず殺さず」となればいいのですが。