指導者の姿勢

[ 2025年2月19日(水) ]

「上、三年にして下を知り、下、三日にして上を知る」ということわざがあります。上から目線で指導しても決して伝わるものではなく、その人のところまで降りていって教え導く。という意味です。

これは私の尊敬する鍵山相談役がお好きな言葉でもありますが、正に鍵山さんそのものとも言える言葉です。その昔、広島少年院に鍵山さんたちと慰問に行った時のことです。鍵山さんは自身の創業時のお話をされたのですが、少年たちが理解しやすい平易な表現で、時には涙ぐみながらお話されました。

後日、少年たちが書いた感想文が届けられましたが、鍵山さんのお話が子どもたちに通じたことが理解できる内容のものばかりでした。詳しい講演内容は割愛しますが、理不尽な目に遭っても、優しく手を差し伸べてくれる人が必ずいます。私がイエローハットの社長となれたのも、皆さんに助けられてきたからですとおっしゃいました。

鍵山さんと一緒にトイレ掃除をする時は、掃除の手順を誰にも分かりやすく指導して下さいます。自ら裸足になりひざをついて、素手で床を磨かれます。便器の掃除も同様です。知らない人が見たら、どこかの初老の人が掃除しているのかと思う光景です。「上、三年にして下を知り、下、三日にして上を知る」