政治家の大臣は問題

[ 2020年6月19日(金) ]

今回の河井克行前法務大臣の逮捕で、政治家の大臣では問題だと思っていましたが、いよいよその思いを強くしています。新型コロナウイルス対策で成果をあげた台湾の陳時中・衛生福利部長は確か歯医者さんだったと思います。

台湾の様に国会議員が閣僚になることを禁じている国が全て上手くいっているとは言い難いですが、問題は政治をチェックする有権者の良識にあるのではないでしょうか。陣中見舞いとか当選祝いは何ら違法ではないという前法務大臣がいるような国の有権者の良識はかなり疑わしいものがあります。「案里さんは素晴らしい」と言っていた人は何をもって素晴らしいと言っていたのでしょうか。

優秀な官僚がいるから大丈夫ではなく、優秀な閣僚がいないと国はもちません。そもそも、トップが問題だから閣僚も問題児が続出するのです。明確に国が進むべき方向性を示せば官僚は一所懸命に仕事をしますが、示さなければ内職をして天下り先を作ります。今回の新型コロナウイルス対策で誰が司令塔だったのでしょう。「専門家会議のご意見を伺いながら」のフレーズにはうんざりしました。

モノいう地方の首長たちが注目を集めましたが、これこそが地方自治です。つまり、政府は国民がどう考えているのか、何を望んでいるのか、さっぱり分からないということを今回の補正予算が証明してくれました。そして、地方自治体の財政力格差がより鮮明になりました。私はもう一度、道州制の導入を議論すべき時期ではないかと考えています。いまのままでは経済の回復は期待できません。