チップ発電の可能性

[ 2012年11月12日(月) ]

「チップ発電」って、ご存じですか。極端な喩をすれば、石炭の代わりに木くずを燃やして発電することを「チップ発電」といいます。問題は、その材料の木くずを集めることです。山に沢山の林地残材がありますが、それを搬出するコストは、用材の搬出コストと変わりません。

物は考えようなのですが、捨てる石炭で発電していると思いますか。ちゃんとお金を払って仕入れてきた石炭で発電していますよね。石炭は掘れば無くなりますが、山の木は再生できます。私にどれくらいの規模のチップ発電ならどのくらいの木が必要かと問われれば答えに窮しますが、順番に木を切っていき、再造林していけば、禿山にはならないことは事実です。

電気の買取制度ができた訳ですが、チップ発電はまだまだ普及していませんし、する気配がしません。一部大手木材会社が端材で発電する計画はありますが、地域の森林資源を活用して発電するという割と大がかりなものは皆無の様です。それは、何故か。材料の調達に問題があるのです。山で要らない木を安く調達して発電すればというセコイ考えが根底にあるのではないでしょうか。

チップ発電では相当な排熱がでます。チップですから、町の中よりも山の中に作るのが理に適っています。山は大概寒いですから、排熱で暖房ができます。融雪もできます。ハウスで野菜も作れます。第一、山の仕事が生まれます。余った電気は当然、売電します。皆さん、発電用の木があっても不思議ではないでしょ。

しかし、政府関係者にこんな話を教えてはだめですよ。またも、皆の血税を湯水の如く使って、挙句の果てが借金ですからね!