「人参ネット」視察

[ 2008年2月15日(金) ]

想定外の大雪に襲われ、10数時間かけてたどり着いた長崎でしたが、結果オーライとなりました。それは、13日が視察であったなら日が暮れて見れない中継局の様子などを見ることが出来たからです。

「NPOにんじんネット協議会」というのが正式な名称なのですが、メッシュ型無線LANでインターネット環境を提供しておられます。一言で言うならば、既成概念の打破というくらい画期的な方法で運営されています。活用できるものは何でも使うというスタイルで、防災無線塔や街路灯や一般住宅屋上などにメッシュアクセスポイントを設置されているのです。

無線ですから、当然ながら線がありませんから維持管理費が非常に安価でできます。装置も世界最適地調達で、非常に安価で提供されています。メッシュ・アクセスポイントの機器は、企業であれば数百万は絶対にするというものらしいですが、想像を絶する安価で作られています。更にその性能は世界クラスのものだそうです。システムとして企業化すれば、ビルゲイツクラスは間違いないでしょうが、企業にすれば間違いなく潰れるという人間が中心のシステムでもあります。

今回の視察地である長崎県西彼杵郡長与町・時津町は、大村湾に接した中山間地であり、近年長崎市のベッドタウンとなっています。長与町は約45000人、時津町は38000人で、人口密集地・山間地・漁村・工業団地等があり、日本全土の縮図のような地域です。実際にバスで町中から山の中まで走ってみたので、縮図ということが納得できました。

このシステムを構築された理事長の藤澤等先生(長崎県シーボルト大学 情報メディア学科教授)は、実際に庄原にもこられて市内を200キロ走って庄原の地形等を見ておられますので、先生の提言はこうでした。ADSLで対応できない地域は庄原市の光幹線を活用して無線LANシステムを構築するのがベストというものです。この無線LANは、地域別に情報発信ができますので、自治会とか自治振興区単位での活用も期待できます。

思い入れが強くて上手く纏めれないのですが、藤澤先生の理念を理解できる人が出てくれば、直ぐにでも庄原市で実現できると思います。お金儲けですれば、絶対に失敗するシステムというのがミソですね。理由は、現地に行かないと理解できません。