和牛TMRセンター

[ 2019年2月15日(金) ]

TMRは、Total mixed Ration の頭文字をとったもので、稲WCS(稲の穀実と茎葉を発酵させた飼料)や飼料用米をトウモロコシなどの飼料原料と混合・発酵させて作る、牛にとって理想的な栄養バランスを備えた混合飼料(混ぜご飯)のことです。

旧「七塚青年の家」のグラウンドだった場所に全農ひろしまが県内で初めて和牛専用のTMR製造工場を昨年3月に新設しました。現在は稼働しながら県内4カ所にある全農広島直営牧場で試験給与していますが、試験給与後は、畜産農家へ供給を始めます。現在は25トン/日の製造量ですが、2020年には50トン/日に引き上げるそうです。

TMRは、広島県の和牛生産の課題である小規模経営や生産者の高齢化などに対応する切り札ともいえます。更に水田の利活用の観点から稲作農家にもメリットがあり、地域農業の維持にも繋がるものです。しかし、作付け面積が思ったほど増えないので、31年度作付けにはかなりの額の補助金が付けられることになります。詳しくは農業振興課へお問い合わせください。(☎73-1131)

TPP問題もあり、農業は多くの課題を抱えていますが、自国の食料は自国でというのが基本だと私は考えています。我が国のカロリーベースでの食料自給率は、先進国の中で最低の水準ですが、こんな国が先進国と言えるのでしょうか。人間がお米を食べずに牛が混ぜご飯を食べることは食料安保からすると正解なのでしょうか。