体制の維持

[ 2018年5月1日(火) ]

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が板門店の韓国側施設で韓国の文大統領と会談しましたが、金正恩が願っているのは、「金王朝」の延命だけです。そのためには北朝鮮体制を維持する必要があります。

今は、南北統一なんてあり得ない話ですが、融和ムードは演出しなければなりません。韓国国民の大多数が、「金正恩は信用できない」と言っている通り、これまでの行状を考えれば至極当たり前のことです。西側諸国の圧力に加え、中国がかなり本気で経済封鎖を続けていることで、北朝鮮の体制維持が厳しくなってきているのも事実だと思います。

殺される前に白旗をあげた方が得策と判断したかどうかは分かりませんが、国内に留まって殺されるのを待つよりは、打って出る道を選んだのだと思います。北朝鮮人民なんてどうでも良い訳で、金王朝が存続することだけを考えています。妹の行動を見ていると、「こんな国が存続してきたことが信じれない」という風に私には見えます。

徹底した粛清による恐怖政治で体制を維持してきたけど、経済封鎖により国が麻痺してきたことは間違いありません。このままでは自分たちの生活が維持できなく可能性も感じ始めた結果、ミサイルは打たないから経済支援を頂戴にシフトしてきたのです。何もかも放棄したのでは金王朝は崩壊しますので、先ずは、経済の立て直しを最優先することにしたのだと思います。

韓国は民族統一が悲願ですから、アメリカや中国、日本と連携しながら北朝鮮の経済の自立化を支援していくでしょう。ただ、どこかの時点で、金一族は海外に亡命するのではと私は考えまていますが、まだまだ、先の読めない交渉が続きます。